年金受給者が亡くなったら必要な手続き|未支給年金・死亡届・遺族年金を解説

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親が年金を受け取っている場合、亡くなった後には年金に関する手続きが必要になることがあります。

「年金は亡くなったらすぐ止まるのか」「死亡届はどこに出すのか」「まだ受け取っていない年金はどうなるのか」「遺族年金は受け取れるのか」など、分からないことも多いでしょう。

年金の手続きでは、主に次の3つを分けて考えることが大切です。

  • 亡くなったことを年金の受給機関へ届け出る手続き
  • 亡くなった月までの未支給年金を遺族が請求する手続き
  • 遺族年金など、遺族自身が受け取れる年金を確認する手続き

日本年金機構によると、年金を受け取っていた方が亡くなった場合、受給権者死亡届の提出が必要になるケースがあります。また、亡くなった方がまだ受け取っていない年金については、一定の遺族が未支給年金として請求できます。

この記事では、親が年金を受給していたケースを中心に、死亡後に確認したい年金手続きを順番に整理します。


親が亡くなったら、年金についてまず確認すること

親が亡くなったら、まず次の4点を確認しましょう。

確認すること内容
年金を受け取っていたか老齢年金などの受給状況を確認
年金の種類国民年金・厚生年金などを確認
まだ受け取っていない年金があるか未支給年金に該当する可能性を確認
遺族年金の対象となる家族がいるか遺族基礎年金・遺族厚生年金などを確認

特に重要なのは、亡くなった方の年金手続きと、遺族自身が受け取れる年金の手続きは別に考える必要があることです。


年金受給者が亡くなったら「受給権者死亡届」が必要

年金を受け取っている方が亡くなると、年金を受け取る権利がなくなるため、原則として「受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要です。

ただし、日本年金機構が住民基本台帳ネットワークシステムを利用して死亡の事実を確認できる場合は、死亡届の提出が原則不要となるケースがあります。

そのため、

「年金を受け取っていた親が亡くなった=必ず紙の死亡届を年金事務所へ提出する」

と単純に考えるのではなく、現在の年金情報と日本年金機構側での確認状況を確認してください。


受給権者死亡届はいつまでに提出する?

日本年金機構は、年金を受けている方が亡くなった場合の手続きを案内しています。

死亡の事実が確認されたら、できるだけ早く年金事務所などへ確認しましょう。日本年金機構の案内でも、年金受給者が亡くなった場合には死亡に関する届出を行うことが案内されています。

特に注意したいのは、死亡後も年金が振り込まれる場合があることです。

これは必ずしも「その月の年金をそのまま受け取ってよい」という意味ではありません。

亡くなった月までの年金については、一定の遺族が未支給年金として請求できる場合があります。


亡くなった後に振り込まれた年金はどうする?

親が亡くなった後、親名義の口座に年金が振り込まれることがあります。

年金は原則として、亡くなった月分までが支給対象となります。

日本年金機構は、まだ受け取っていない年金や、死亡後に振り込まれた年金のうち、亡くなった月分までについて、生計を同じくしていた遺族が未支給年金として受け取れる場合があると案内しています。

そのため、死亡後に年金の振込があった場合は、自己判断で使うのではなく、年金事務所などへ確認しましょう。


未支給年金とは?

未支給年金とは、年金を受け取っていた方が亡くなった時点で、まだ本人に支給されていない年金などを、一定の遺族が請求する制度です。

日本年金機構によると、亡くなった方と生計を同じくしていた遺族が請求できる場合があります。

未支給年金を請求できる可能性がある遺族

順位遺族
1配偶者
2子
3父母
4孫
5祖父母
6兄弟姉妹
7その他3親等内の親族

具体的な請求順位や対象者は制度上の要件によって決まります。

そのため、

「子どもだから必ず受け取れる」
「配偶者なら必ず受け取れる」

と一律に判断するのではなく、亡くなった方との続柄や生計関係などを確認してください。


2025年11月から未支給年金の請求書が変更

日本年金機構では、2025年11月から未支給年金・未支払給付金請求書の様式が変更されています。

これまで別々だった手続きを統合し、

「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」

という様式になっています。

未支給年金を請求できる遺族がいる場合は、この新しい様式を使用することになります。

一方、未支給年金を請求できる遺族がいない場合や、未支給の年金がない場合などは、死亡届のみの提出となる場合があります。


未支給年金の請求で確認したい書類

未支給年金を請求する場合、ケースによって必要書類が異なります。

日本年金機構の案内では、年金証書、請求者と亡くなった方の続柄を確認できる書類、生計同一関係を確認するための書類などが必要になる場合があります。

代表的な確認項目は次のとおりです。

確認項目内容
年金証書亡くなった方の年金証書
続柄請求者と亡くなった方の関係を確認
生計関係生計を同じくしていたことを確認する場合がある
請求者の情報未支給年金を請求する遺族の情報
振込先未支給年金を受け取る金融機関の情報

必要書類は請求者との関係や状況によって異なります。

提出前に、日本年金機構の最新様式と案内を確認してください。


年金証書が見つからない場合はどうする?

親が亡くなった後、年金証書が見つからないこともあります。

日本年金機構の2025年11月以降の様式では、年金証書を添付できない場合の理由を記入するための案内があります。

そのため、

「年金証書がないから手続きできない」

と自己判断して手続きを止める必要はありません。

見つからない場合は、年金事務所などに事情を伝えて必要な対応を確認しましょう。


遺族年金は別に確認する

親が亡くなった場合、未支給年金だけでなく、遺族年金の対象になるかも確認します。

遺族年金は、亡くなった方が受け取っていた年金をそのまま遺族が引き継ぐ制度ではありません。

一定の要件を満たす遺族が、自分自身の年金として受け取る制度です。

日本年金機構では、一定の条件を満たす場合、亡くなった方によって生計を維持されていた配偶者や子などが遺族基礎年金を受け取れる場合があるほか、遺族厚生年金についても要件を案内しています。

遺族年金は「誰でも受け取れる」わけではない

遺族年金には、亡くなった方の加入・受給状況や、遺族との関係などについて要件があります。

そのため、

  • 親が年金を受け取っていた
  • 子どもがいる
  • 配偶者がいる

という情報だけで、受給できるかどうかを判断することはできません。

自分が対象になる可能性があるか、年金事務所などで確認してください。


未支給年金と遺族年金の違い

2つは似ているようで、制度上の意味が異なります。

項目未支給年金遺族年金
対象亡くなった方の未支給分遺族自身の年金
趣旨亡くなった方が受け取るはずだった年金を請求遺族の生活保障
主な確認事項亡くなった方との続柄・生計関係など亡くなった方の加入・受給状況、遺族の要件など
手続き未支給年金の請求遺族年金の請求

「親の年金が残っているから、それを遺族年金として受け取る」という制度ではありません。

それぞれ別の制度として確認しましょう。


年金の手続きはどこでする?

年金関係の手続きは、年金事務所などで行います。

日本年金機構では、年金を受けている方が亡くなった場合の手続きについて案内ページや各種様式を公開しています。

手続き先や必要書類について迷った場合は、日本年金機構の年金事務所に確認するのが確実です。

手続き前に準備しておきたい情報

問い合わせる前に、次の情報を手元に用意しておくと確認しやすくなります。

  • 亡くなった方の氏名
  • 生年月日
  • 基礎年金番号
  • 死亡日
  • 年金の種類
  • 年金証書の有無
  • 請求する遺族の氏名・続柄
  • 亡くなった方と請求者の生計関係

すべて分からなくても、分かる範囲で準備して相談してください。


年金手続きで注意したいこと

亡くなった後の年金をそのまま使わない

死亡後に年金が振り込まれても、まずその振込が何の年金なのかを確認してください。

未支給年金として請求できるケースもありますが、状況によって扱いが異なります。

年金証書や年金関係書類を処分しない

実家の片付けを始める場合でも、年金証書、年金通知書、年金関係の郵便物などはすぐに処分しないようにしましょう。

後の手続きで確認が必要になる場合があります。

遺族年金を自己判断で諦めない

「自分は対象外だろう」と思って手続きをしないのではなく、要件を確認しましょう。

遺族年金は亡くなった方の年金受給状況だけでなく、遺族側の状況なども関係します。


親が亡くなった後の年金手続きチェックリスト

最後に、確認することをまとめます。

チェック確認すること
□親が受給していた年金の種類を確認
□基礎年金番号などを確認
□死亡の情報が日本年金機構に反映されているか確認
□受給権者死亡届が必要か確認
□未支給年金があるか確認
□未支給年金を請求できる遺族か確認
□必要書類を確認
□遺族年金の対象になるか確認
□死亡後に振り込まれた年金を確認
□年金関係書類を処分せず保管

一度にすべてを処理しようとせず、まずは「親がどの年金を受け取っていたのか」を確認すると整理しやすくなります。


親が亡くなった後は、年金以外の手続きも確認する

年金の手続きが終わったら、それで死亡後の手続きがすべて完了するわけではありません。

健康保険や介護保険、税金、相続などについても確認が必要になります。

特に期限が設定されている手続きがあるため、全体を一覧で確認しておくと安心です。

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また、介護保険を利用していた場合は、資格喪失などの手続きも確認してください。

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FAQ

親が亡くなったら年金はすぐに止まりますか?

年金を受け取る権利は死亡によってなくなります。

ただし、亡くなった月までの年金については、一定の遺族が未支給年金として請求できる場合があります。

親が亡くなった後に年金が振り込まれました。どうすればいいですか?

亡くなった月までの年金として、一定の遺族が未支給年金として請求できる場合があります。

振込があったからといって自己判断で処理せず、日本年金機構に確認してください。

未支給年金と遺族年金は同じですか?

同じではありません。

未支給年金は、亡くなった方がまだ受け取っていない年金について一定の遺族が請求する制度です。

遺族年金は、一定の要件を満たす遺族自身が受け取る年金です。

年金証書が見つからなくても手続きできますか?

年金証書が見つからない場合でも、すぐに手続きを諦める必要はありません。

日本年金機構の現在の様式では、年金証書を添付できない場合の理由を記入する案内があります。

具体的な対応については年金事務所へ確認してください。

遺族年金は子どもなら受け取れますか?

遺族年金は、続柄だけで決まるものではありません。

亡くなった方の年金加入・受給状況や、遺族側の要件などを確認する必要があります。日本年金機構の案内を確認してください。


この記事について

執筆・構成:どっぽ編集部
最終更新日:2026年9月

本記事は、日本年金機構が公開している年金受給者の死亡に関する情報をもとに、親が亡くなった際に確認したい年金手続きを整理したものです。

年金制度は、亡くなった方の受給状況や遺族との関係などによって必要な手続きが異なります。

個別の受給可否や必要書類については、日本年金機構または年金事務所へ確認してください。

参照元

  • 日本年金機構「年金を受け取る(受給中の方)」
  • 日本年金機構「共通事項」
  • 日本年金機構「未支給年金・未支払給付金請求書」
  • 日本年金機構「未支給年金・未支払給付金請求書の添付書類」
  • 日本年金機構「年金を受け取る(請求する方)」

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