親が亡くなった直後は、悲しみや動揺のなかで、何から始めればいいのか分からなくなることがあります。
死亡確認、死亡診断書の受け取り、家族への連絡、葬儀の準備、死亡届など、短い期間にいくつもの対応が必要になります。
ただし、すべてを一度に終わらせる必要はありません。
この記事では、親が亡くなった直後から7日以内を中心に、最初に確認することを順番に整理します。 年金、健康保険、介護保険、相続などの詳しい手続きは、それぞれの専用記事で確認できます。
親が亡くなった直後に、まず確認すること

親が亡くなった直後は、相続や実家の片付けまで考える必要はありません。
最初は、次のような順番で整理すると進めやすくなります。
- 医師による死亡の確認
- 死亡診断書または死体検案書を受け取る
- 家族・近親者へ連絡する
- 葬儀・火葬の準備を始める
- 死亡届を提出する
- 重要書類や貴重品を保管する
- その後の手続きに向けて必要な情報を整理する
ただし、亡くなった場所や状況、医療機関への入院の有無などによって対応は異なります。
① 医師による死亡の確認を受ける
病院などで親が亡くなった場合は、医師が死亡を確認します。
在宅医療を受けていた場合なども、まずは担当医などに連絡して死亡確認を受けます。
死亡診断書は、医師が生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合などに交付されます。
一方、死体検案書は、生前に診療を受けていなかった場合や、死亡した状態で発見され死因が不明な場合などに交付されます。
死亡診断書と死体検案書は、いずれも人の死亡を医学的・法律的に証明する重要な書類です。
自宅で亡くなった場合は自己判断で動かさない
自宅で亡くなった場合は、状況によって連絡先や必要な対応が異なります。
かかりつけ医がいる場合は、まず医師や訪問診療の担当者などに連絡します。
事故や突然死など、状況によっては警察への連絡が必要になる場合もあります。
異状が認められる場合の警察への届出については、厚生労働省も案内しています。
判断に迷う場合は、自己判断で遺体を移動させたりせず、医師や関係機関へ確認してください。
② 死亡診断書・死体検案書を受け取る
死亡届の提出には、原則として死亡診断書または死体検案書を添付します。
死亡診断書と死亡届は別の書類です。
- 死亡診断書・死体検案書:医師などが死亡を証明する書類
- 死亡届:遺族などが市区町村へ提出する届出
死亡診断書または死体検案書は、その後の死亡届や火葬などの手続きに関係するため、受け取ったら紛失しないように保管しましょう。
厚生労働省も、死亡届に死亡診断書または死体検案書を添付して市区町村へ提出し、その後、火葬許可証などが交付される流れを示しています。
③ 家族・近親者へ連絡する
次に、親族など必要な人へ連絡します。
すべての人に一度に連絡しようとすると負担が大きくなるため、まずは近親者など、葬儀や今後の手続きに関係する人から連絡します。
連絡する相手の例としては、
- 兄弟姉妹
- 親の配偶者
- 子ども
- 近親者
- 親しい友人
- 勤務先
- 親が所属していた団体
などがあります。
ただし、誰にどこまで連絡するかは、親族関係や本人の交友関係によって異なります。
連絡を一人で抱え込まない
電話連絡だけでも人数が多くなると負担になります。
家族で、
- 親族への連絡
- 葬儀社との連絡
- 病院・施設との連絡
- 書類の整理
などを分担しておくと、その後の対応を進めやすくなります。
④ 葬儀・火葬の準備を始める
死亡届と並行して、葬儀・火葬に向けた準備を進めます。
すでに葬儀社が決まっている場合は連絡し、決まっていない場合は葬儀社を探します。
この時点で、葬儀の内容をすべて決め切る必要はありません。
家族で相談しながら、
- 葬儀の形式
- 葬儀を行う場所
- 参列者の範囲
- 日程
- 費用
- 宗教・宗派
- 喪主
などを確認します。
火葬を行う場合には、死亡届の提出などを経て火葬許可に関する手続きが必要になります。
⑤ 死亡届を7日以内に提出する
死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出します。
厚生労働省が掲載している死亡届の様式にも「死亡したことを知った日からかぞえて7日以内」と明記されています。
死亡届について、
- どこに提出するのか
- 誰が提出できるのか
- 何が必要なのか
- 7日間の数え方
- 火葬許可との関係
などを詳しく確認したい場合は、専用記事をご覧ください。
死亡届はいつまで?原則7日以内|提出先・必要書類・書き方の注意点死亡届はいつまでに提出する?提出期限の起算日、提出先、届出人、必要書類、死亡診断書・死体検案書の違い、記入時の注意点を解説。親が亡くなった後に確認したい死亡届の基本を整理します。
死亡届は「7日以内」と覚えておく
親が亡くなった直後は多くのことを考えなければなりませんが、死亡届には期限があります。
まずは死亡診断書または死体検案書を受け取り、死亡届の提出に必要な情報を確認しましょう。
⑥ 重要書類や貴重品を確認する
死亡直後から、親の家にあるものをすべて処分する必要はありません。
むしろ、この段階では重要な書類や貴重品を確認し、保管することを優先します。
たとえば、
- 通帳
- キャッシュカード
- 印鑑
- マイナンバーカード
- 健康保険関係の書類
- 年金関係の書類
- 生命保険の証券
- 不動産関係の書類
- 契約書
- 遺言書
- 借入金に関する書類
- 公共料金などの請求書
などです。
これらは、その後の年金、保険、相続などの手続きで確認が必要になる可能性があります。
この時点で大量の処分を始めない
親の家を片付けなければならない事情があったとしても、死亡直後にすべてを処分するのは避けましょう。
相続人が複数いる場合は、誰が何を相続するのか決まっていないこともあります。
まずは重要書類を確認し、必要なものを別に保管しておくことを優先します。
⑦ 親の契約や利用サービスを把握する
死亡後には、親が利用していたサービスや契約についても確認する必要があります。
たとえば、
- 携帯電話
- インターネット
- 電気
- ガス
- 水道
- クレジットカード
- サブスクリプション
- 新聞
- 各種会員サービス
- 賃貸住宅
- 駐車場
- その他の契約
などです。
ただし、死亡直後にすべての契約を解約する必要があるとは限りません。
解約前に、請求や返金、契約内容、相続との関係などを確認しておきましょう。
当日から7日以内にやることチェックリスト
ここまでの内容を、実際に確認しやすい形にまとめます。
| 確認項目 | 目安 |
|---|---|
| 医師などによる死亡確認 | 亡くなった直後 |
| 死亡診断書・死体検案書の受け取り | 亡くなった直後 |
| 家族・近親者への連絡 | できるだけ早く |
| 葬儀社への連絡・葬儀の準備 | できるだけ早く |
| 死亡届 | 死亡を知った日から7日以内 |
| 火葬に関する手続き | 葬儀・火葬までに確認 |
| 通帳・印鑑などの確認 | 早めに確認 |
| 遺言書の有無を確認 | 相続手続きに入る前 |
| 親の契約・サービスを把握 | 必要なものから順番に確認 |
| 年金・保険・介護保険などの確認 | 直後の対応が落ち着いたら |
※ここでいう「目安」は、すべて法定期限を意味するものではありません。制度ごとに期限や手続きが異なります。
7日を過ぎたら、次に何をする?
死亡届など直後の手続きが終わったら、次は年金、介護保険、健康保険などを確認します。
その後、相続人や相続財産を確認し、必要に応じて相続放棄、準確定申告、相続税などの手続きを進めていきます。
代表的な流れは次のとおりです。
死亡直後の対応
↓
死亡届・葬儀・火葬
↓
年金・介護保険・健康保険などの確認
↓
相続人・財産の確認
↓
相続放棄などの期限を確認
↓
相続手続き・実家整理
詳しい全体像は、次の記事で整理しています。
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年金の手続き
親が年金を受給していた場合は、死亡に伴う年金手続きや未支給年金などを確認します。
年金受給者が亡くなったら必要な手続き|未支給年金・死亡届・遺族年金を解説親が亡くなった後、年金はどうなる?受給権者死亡届、未支給年金、遺族年金の違いと手続き、必要書類、確認先を整理。亡くなった後に年金の振込があった場合の注意点も解説します。
介護保険の手続き
親が介護保険の被保険者だった場合は、資格喪失などの手続きを確認します。
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健康保険の手続き
加入していた健康保険の種類によって、資格喪失や葬祭費などの手続きが異なります。
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親が亡くなった直後に、急がず立ち止まりたいこと
死亡直後は、今後のことを考えて焦って行動しやすい時期です。
次のようなことは、いったん立ち止まって確認しましょう。
相続財産を勝手に処分する
相続人が複数いる場合、財産の処分について後から確認が必要になることがあります。
通帳、不動産関係書類、保険証券などは特に慎重に扱いましょう。
遺品を大量に捨てる
写真や衣類など一見すると不要に見えるものでも、家族にとって大切なものだったり、後から確認が必要になったりする場合があります。
まずは重要書類や貴重品を分け、その後に家族で整理しましょう。
解約を一気に進める
携帯電話やクレジットカードなどは、解約前に契約内容を確認しましょう。
未払い金、返金、ポイント、サブスクリプションなどが関係する場合もあります。
よくある質問
親が亡くなったら、最初に何をすればいいですか?
まずは医師などによる死亡確認を受け、死亡診断書または死体検案書を受け取ります。
その後、家族・近親者への連絡、葬儀・火葬の準備、死亡届などを進めます。
死亡直後からすべての相続手続きを始める必要はありません。
死亡届はいつまでに提出しますか?
死亡の事実を知った日から7日以内です。厚生労働省が掲載する死亡届の様式にも、この期限が記載されています。
提出先や必要書類などの詳細は、専用記事で確認してください。

親が自宅で亡くなった場合はどうすればいいですか?
かかりつけ医や訪問診療の担当者がいる場合は、まず連絡します。
突然死や事故などの場合は、状況によって警察への連絡が必要になることがあります。
判断に迷う場合は、自己判断で遺体を移動させず、医師や関係機関に確認してください。
親が亡くなった直後に実家を片付けてもいいですか?
大量の処分は急がず、まず通帳、印鑑、遺言書、不動産関係書類、保険証券などの重要なものを確認することをおすすめします。
相続人が複数いる場合は、処分する前に家族で確認しましょう。
実家整理については、次の記事で詳しく整理しています。
死亡後の実家はいつ片付ける?相続・遺品整理との順番を解説親が亡くなった後の実家はいつ片付ける?相続人・遺言書・財産の確認から、遺品整理、実家売却、相続登記まで、片付ける順番と注意点を整理します。
この記事について
執筆・構成:どっぽ編集部
最終更新日:2026年9月
この記事は、親が亡くなった直後から7日以内を中心に、最初に確認したい手続きを整理したものです。
死亡届、火葬、年金、保険、介護保険、相続などの制度は、それぞれ提出先や期限が異なります。
実際の手続きでは、自治体、医療機関、年金事務所、加入している保険者などの最新情報も確認してください。
参照元
- 厚生労働省「死亡診断書(死体検案書)について」
- 厚生労働省「死亡届」
- 厚生労働省「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」
- 各市区町村の戸籍・火葬関連手続き案内






